木の芽生え

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腱鞘炎(ばね指)

腱鞘炎についての思いや雑感



腱は筋肉と骨とをつないでいる組織で、俗に”すじ”とも
いわれているものです。
腱鞘炎で最も頻度が高いのは、手関節の親指側部だという。
腱鞘の中が狭くなるために、腱の滑りが悪くなって摩擦が起こるのである。

腱鞘炎の治療としては、痛む腱を使わないようにして安静を保つのが一番だそうである。


わたしの腱鞘炎の話です。
30才から3年間、興信所で勤務したことがある。
木材関係専門の興信所である。
興信所というと、イヤな顔をする人がいる。

銀行は、会社にお金を貸せるときには、
必ず担保をとって、さらに会社の決算書まで提出させてからお金を貸せる。
しかし、会社同士の取引では、そんなことをしていたらスムーズに契約なんかできない。
皆、信用して取引をしているのである。
取引をしている相手先の会社の経営内容はどうか。
当然、把握しておきたい。
これは当たり前のことである。

直接相手に聞くことなどできないのだ。
そこで、興信所の出番となる。
興信所は、法務局で不動産の所有状況や担保の有無、設定状況を調べる。
次に、取引銀行の融資担当の窓口に行って、
借入状況や調査先の会社の内容についていろいろと話を聞くのである。

金融機関も様々で、農協、信用組合、信用金庫などは応対もざっくばらんである。
これが、銀行になると変わってくる。
地域の一番行あたりになると、素っ気ない応対ぶりになる。
当たり障りのない話しかしてくれない。
担当者によっては、名刺さえくれず、ぷいっと席を立ってしまう者もいる。
興信所風情にやたらな話ができるか!
そんな感じである。





わたしも一度ひどい担当者に出会った。
名刺さえ出さずに、話すことなどありません、と席を立ってどこかに行ってしまった。
回りの銀行員の中には、対応のひどさに気の毒そうな目でわたしを見つめる人も何人かいた。
わたしは、以来この銀行を絶対許すまいと思った。
こういう担当者を生む土壌が、この銀行にはあるのだ。

最後に、直接調査先の会社に赴いて社長さんに話を伺う。
多くの場合、突然、押しかけるので、留守の時もある。
そのときは、専務、常務、総務・経理担当者などに話を聞く。


会社に帰ると、メモしてきたのを所定の用紙にまとめるのだ。
25年以上も前のことである。
今はどうか知らないが、当時はすべて手書きである。

わたしは、筆記具を強めに押して書く癖があるようなのだ。
1件につき、数十枚を手書きでまとめる。
しばらく勤めた頃、右手の親指の付け根が痛み出した。
腱鞘炎だ。
痛くてたまらない。

筆記具の指が当たる部分にはめるスポンジを買ってきて使ってみた。
指の当たる部分が太くなるので、力を入れなくても書けるという理屈である。
ただし、指に力が入らないので、書きにくい。
そのスポンジは会社を辞めるまで使っていたが、親指の腱鞘炎の痛みが引くことはなかった。

いまだに腱鞘炎の痛みは消えない。
普段は何ともないが、何か書こうとすると、腱鞘炎の親指がじんわりと痛む。
腱鞘炎とは、一生の付き合いになりそうだ。


わたしは阪神タイガースのファンである。
5番打者の今岡選手が、腱鞘炎で苦しんでいると、アナウンサーが話していた。
腱鞘炎のために、ボールを投げるときも、バットを振るときも激痛が走るという。
野球選手も手指の腱鞘炎で悩むのか。




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